「モビリティ」をキーワードに、世界的な自動車メーカー・ホンダについて、事業概要から業績推移、株価の割安性評価、そして今後の展望まで詳しく解説したブログをご紹介します。ホンダの多角的な事業戦略と将来性を知ることができる内容となっていますので、ぜひご覧ください。
1. ホンダの事業概要
ホンダは世界的な自動車メーカーであり、自動車世界8位・オートバイ世界1位の地位を持っています。時価総額は約8.3兆円で、幅広い事業展開を行っています。
1.1 二輪事業
ホンダは二輪車や関連部品の製造販売を行い、世界中で4億台以上の二輪車を出荷しています。その高い品質と信頼性は世界的に評価されています。
1.2 四輪事業
四輪車や関連部品の製造販売を行い、安全性と快適性を重視しています。ホンダはお客様の生活を豊かにし、移動の自由をサポートしています。
1.3 金融サービス事業
ホンダは自動車やオートバイの購入やリース、ローンなどの金融サービスも提供しています。お客様のニーズに合わせた柔軟なサービスを展開し、購入をサポートしています。
1.4 パワープロダクツ事業
エンジンや耕うん機、発電機、除雪機、芝刈機、ポンプ、船外機などの製造販売を行っています。ホンダの製品は50か国以上で選ばれ、高い品質と耐久力で信頼を築いています。
1.5 航空事業
小型ビジネスジェット機の製造販売を行っており、高い性能と快適性を追求しています。ホンダは航空機の次世代を切り拓くことを目指しています。
1.6 水素事業
ホンダはエンジンサプライヤーとして、CO2排出削減とゼロ排出を目指しています。燃料電池技術を活用し、様々な用途で活躍しています。
1.7 モビリティサービス
ホンダはライフスタイルに合わせた新しい「移動」の形を提供しています。様々なサービスを展開し、お客様の利便性向上に努めています。
ホンダは多様なモビリティにおいて喜びを創造・拡大することに挑戦し、新たな領域のモビリティ開発やオープンイノベーションにも取り組んでいます。これらの事業を通じて、お客様に喜びを提供し続けることがホンダの目標です。
2. ホンダの収益構造
ホンダの収益構造には、以下の要素が特筆されます。
売上高の推移
- コロナ禍で一時的に落ち込んだが、前期には回復し、過去最高を更新した。
- 二輪事業では、営業利益率が16%を超える高利益率を達成している。
利益率の推移
- 営業利益率は3〜7%の範囲で推移しており、過去10年間で最も高い6.6%となった。
- 当期利益率は18年3月期に6.9%を記録し、その後は4%前後で推移している。
- ホンダの利益率は、トヨタ自動車と比較して平均的な水準であり、トヨタ自動車の利益率がそれよりも高いことが分かる。
主要な事業および地域の売上収益比率
- 四輪車事業は全体の約63%を占め、その次に金融サービス事業、二輪事業が続く。
- 売上収益の約46%を北米が占めており、次にアジア、日本が続く。
ホンダの収益構造では、売上高の成長や利益率の改善が見られます。特に二輪事業の営業利益率が高く、アジアでの営業利益の増加が注目されます。ただし、トヨタ自動車と比較するとホンダの利益率は平均的な水準であり、さらなる改善の余地があると言えます。
3. ホンダの業績推移
ホンダの業績は以下のように変化してきました。
3.1 売上高の推移
- コロナ禍により一時的に売上高が低下しましたが、前期には回復し、過去最高を達成しました。
- 今期においてもさらなる成長が予測され、売上高は大幅に増加する見込みです。
3.2 利益率の推移
- 営業利益率は3%から7%の間で変動し、14年3月期には最高の6.6%を達成しました。
- 当期利益率は18年3月期に6.9%を記録し、それ以降は4%前後で安定しています。
- 全体的には利益率はあまり高くありませんが、二輪事業においては営業利益率が16%を超え、高い利益率を実現しています。
3.3 トヨタ自動車との比較
- ホンダと同業種のトヨタ自動車を比較すると、トヨタ自動車の営業利益率と当期利益率はホンダよりも高いです。
- ホンダの利益率は平均的な水準に位置しています。
ホンダの業績は売上高の回復と利益率の安定が見られます。特に二輪事業では競合他社と比較して高い利益率を達成しており、その点で優位性があります。
4. ホンダの株価の割安性評価
ホンダの株価の割安性を評価するために以下の3項目を確認します。
予想PERの推移
- 過去5年間の予想PERの推移を見てみましょう。
- 予想PERの最大値は29.6倍、平均値は10.0倍、最小値は6.3倍です。
- 現在の予想PERは8.1倍で、平均値を下回っています。
- これはやや割安なPER水準と言えるでしょう。
実績PBRの推移
- 次に、過去5年間の実績PBRの推移を確認します。
- 実績PBRの最大値は0.74倍、平均値は0.60倍、最小値は0.44倍です。
- 現在の実績PBRは0.60倍で、平均的なPBR水準となっています。
理論株価
- 最後に、現在の株価が理論的に割安なのかどうかを確認しましょう。
- ホンダの現在の株価は1,527円です。
- これに対して、以下の理論株価が示されています。
- PER基準(会社予想): 1,819円
- PER基準(アナリスト予想): 1,666円
- PBR基準: 1,665円
- 理論株価を考慮すると、ホンダの現在の株価は割安感があります。
最新の割安度合いについては、マネックス証券の銘柄スカウターを利用すれば、いつでも無料で確認できます。ただし、このツールはマネックス証券に口座を開設している方限定ですが、口座開設は手続きが簡単で、5分程度で完了します。
以上の要素から、ホンダの株価は比較的割安な水準であると言えます。ただし、個人の判断による投資活動を行う際には、企業分析を行い、状況に応じて判断することをおすすめします。
5. ホンダの今後の展望
ホンダは自動車業界において世界的な自動車メーカーであり、四輪車や二輪車を中心に事業展開しています。今後の展望については以下のようなポイントが挙げられます。
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二輪事業の成長: ホンダの業績の中でも特に二輪事業の成長が注目されています。過去の業績推移からも分かるように、二輪事業は好調に推移しており、今後も成長が期待されます。
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営業利益率の向上: ホンダは営業利益率の改善に取り組んでいます。特に二輪事業では高利益率が実現しており、これを維持・向上させることで全体の営業利益率も改善されることが期待されます。
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投資額の増加: ホンダは2030年までの電気自動車やソフトウェアへの投資額を引き上げる計画を発表しています。これにより技術開発が加速され、競争力の強化が図られることが期待されます。
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グローバル展開の拡大: ホンダは世界各地に生産・販売ネットワークを持ち、グローバルな供給体制を築いています。今後も新たな市場の開拓や既存市場でのシェア拡大が進められることが期待されます。
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モビリティサービスの提供: ホンダはライフスタイルに合わせたモビリティサービスを提供しています。これにより顧客のニーズに応えるだけでなく、新たな価値を提供することが期待されます。
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環境への取り組み: ホンダは燃料電池技術の研究開発を進め、水素事業の展開も行っています。CO2排出削減やゼロ排出を目指す取り組みが強化されることが期待されます。
ホンダは多角的な事業展開やグローバルな供給体制、技術開発への投資などを通じて、今後も成長が期待される企業です。
まとめ
ホンダは自動車、二輪車、金融、パワープロダクツ、航空、水素事業など幅広い事業展開を行っており、世界的な自動車メーカーとして高い評価を得ています。近年の業績では売上高の回復と利益率の安定化が見られ、特に二輪事業では高い収益性を実現しています。今後はEV化への投資増加や環境対策の強化、モビリティサービスの拡充など、技術革新に対応しながら持続的な成長を目指していくことが期待されます。ホンダの株価は割安な水準にあり、長期的な投資対象としても魅力的と言えるでしょう。
よくある質問
ホンダの二輪事業はどのように評価されていますか?
ホンダの二輪事業は世界的に高い評価を受けており、営業利益率が16%を超える高い水準を達成しています。二輪事業は同社の強みの一つとなっています。
ホンダの利益率はどのように推移してきましたか?
ホンダの営業利益率は3〜7%の範囲で推移しており、過去10年間で最も高い6.6%を記録しました。一方で、トヨタ自動車と比較するとホンダの利益率は平均的な水準にあり、さらなる改善の余地があるとされています。
ホンダの株価は割安だと評価されていますか?
ホンダの株価は現在の予想PERが8.1倍で平均値を下回っており、やや割安な水準にあると評価されています。また、実績PBRや理論株価からも株価の割安性が窺えます。
ホンダの今後の展望はどのようになっていますか?
ホンダは二輪事業の成長、営業利益率の向上、投資額の増加、グローバル展開の拡大、モビリティサービスの提供、環境への取り組みなど、様々な成長機会を有していると期待されています。